愛犬の日々のお手入れ、どのくらいやっていますか。
愛犬のお手入れをすることは、毎日の健康状態を知るうえでは大変重要です。
お手入れは愛犬を清潔に保つことの他にも、病気やケガを早期に発見することにも役立ちます。
動物病院で健康診断を受ける事よりも、実は毎日のお手入れの中で愛犬の健康状態を把握する方が大切です。
この記事では、歯磨きや爪切り、耳そうじ、マッサージなど、愛犬に必要な日々のお手入れの中で病気を発見したケースをご紹介します。
また、病気を早期に発見するポイントについてもお伝えしますので、記事の内容を実践できれば愛犬の健康レベルはグッと向上するはずです。
病気が見つけやすくなる歯磨きのコツ
歯磨きでは歯のブラッシング以外でも確認すべきポイントがあります。
それはニオイや歯茎の状態です。
健康な犬は口臭がほとんどありません。
そのため、歯磨き中にニオイが気になれば歯周病の可能性があります。
また歯茎の腫れも歯周病を示すサインの可能性があります。
ガンなどの腫瘍は上あごの裏などの見えにくい部分にできるので、歯以外の口の中全体を確認することが大切です。
歯磨きをする時は、歯の表面だけではなく、裏側も念入りに確認しましょう。
裏側に歯石が溜まっている犬も多く、仰向けで歯磨きすることに慣れさせると歯の裏側も磨きやすくなります。
【 POINT 】
・ 口臭や歯茎の腫れにも注目しましょう
・ 歯の裏側もしっかりブラッシングを
歯磨きで苦戦する飼い主は多いものです。
愛犬に歯磨きを覚えされる効果的な方法をこちらの記事でご紹介しています。
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それでは実際に歯磨きで発見した病気についてご紹介します。
歯磨きで分かる犬の病気①: 歯周病
最近歯磨きを怠っており、久しぶりに歯を磨こうとすると歯の半分を歯石が覆っている状態に。
口臭もあったため、動物病院を受診したところ『歯周病』と診断されました。
歯石除去をしてもらい、その後はこまめに歯磨きをするようにしています。
犬は人間と違い虫歯にはなりにくいのですが、歯周病になりやすいです。
3歳以上の70パーセント以上が歯周病というデータもあります。
人間は歯石になるまでに20日程度を要しますが、犬の場合は早くて2、3日で歯石化してしまいます。
このため、日々の歯磨きは飼い主さんが思っている以上に大切なのです。
こちらの記事で虫歯と歯周病について解説しています。
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歯磨きで分かる犬の病気②: ガン
いつものように歯磨きをしていると、左奥の歯肉に赤黒いデキモノを発見しました。
動物病院を受診したところ口腔ガンと宣告されてしまいました。
既に高齢で手術の麻酔に耐えられない可能性もあり、結局半年の闘病の末天国へ旅立ちました。
口腔内の腫瘍は悪性である確率が高いと言われています。
腫瘍が大きくなるスピードが早いケースもあり、日々の歯磨きで発見することが大切です。
ガン特有のニオイでおかしいと気づけることもあるため、歯磨きは犬の健康状態をチェックするためにも大切です。
歯磨きで分かる犬の病気③: 歯が折れていた
ある日歯を磨いていると犬歯の一部が欠損(折れている)ことが分かり、動物病院を受診しました。
幸い神経が出ているわけではないので、治療の必要はないと言われました。
愛犬には硬すぎるおもちゃを与えていたことが歯が折れた原因のようです。
こうしたケースのように歯の一部が折れていることは実は結構多く、神経が出ていたり歯にひびが入っていると、感染症になったりアゴの骨が溶けるなど重症化する可能性があります。
日々の歯磨きによる健康チェックと噛ませるものをきちんと選ぶことが大切です。
病気が見つけやすくなる爪切り&耳そうじのコツ
爪切りや耳そうじは些細な変化にも気づくことができるチャンスです。
特に犬に多い『外耳炎』は犬の病気ランキングでも常に上位に挙がってくる病名です。
病気を早期に発見できるための爪切りや耳そうじのコツとして、まず爪切りの場合は爪の付け根に注目してみましょう。
爪の付け根は汚れが溜まりやすく、足先をよく舐める犬は爪の付け根が腫れる爪周囲炎(そうしゅういえん)が多いと言われています。
爪切りの際は爪の付け根の汚れや腫れがないか確認してみて下さい。
また、耳そうじの場合は耳の被毛をしっかりとかき分けて中までチェックすることが大切です。
特に被毛が密集した犬種は耳の中の異変に気付くことが難しいです
そのため明るい場所で耳の被毛をしっかりとかき分けて健康状態をチェックしましょう。
耳垢が大量にでていたり、腫れや赤み、キツめのニオイなどがあれば動物病院を受診しましょう。
たいしたことはないだろうと放置しておくと、短期間で重症化する恐れもあります。
【 POINT 】
・ 爪の付け根に注目しましょう
・ 耳の被毛をかき分けて中までチェックしましょう
爪切り&耳そうじで分かる犬の病気①: 巻き爪
爪を切っていると愛犬の狼爪(ろうそう)が1センチほど足に食い込んでいることが分かりました。
慌てて病院を受診すると、爪の中で神経が伸びているので爪切りは長めに残して切るように指導を受けました。
爪は定期的(ひと月に一回程度)切らないと神経や血管が爪の中で長く成長してしまうことがあります。
そうすると短めに爪を切ることができないため、ツルツルとした床の上を歩きにくいなど歩行の妨げになる原因にもなります。
爪切り&耳そうじで分かる犬の病気②: 外耳炎
耳そうじをしていると、片方の耳だけ耳垢がひどく溜まっていて赤みがかっていました。
ニオイも気になったため動物病院を受診すると、『外耳炎』と診断されました。
幸いまだ初期の軽症だったので耳の洗浄と塗り薬で治療し、1週間程度で完治しました。
耳垢や耳の赤み、ニオイなどは外耳炎などの病気である可能性があります。
比較的健康状態のチェックはしやすいのが耳なので、普段からよく気にかけてあげましょう。
耳の被毛が多い犬種や垂れ耳の犬種は外耳炎になりやすいです。
その他頭を振ったり耳をこすりつけるなど、かゆがっているしぐさを見つけると耳の病気にかかっている可能性があります。
外耳炎に関する詳しい記事はこちらです。
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病気が見つけやすくなるマッサージのコツ
病気を見つけるためのマッサージのコツとしては、おなかやわき、内股をマッサージしてみましょう。
デキモノや腫れなどがないか、マッサージをしながら入念にチェックしてみることが大切です。
またマッサージ中は愛犬もリラックスしているため、顔周りを触るチャンスです。
顔周りの小さなデキモノや突起物も腫瘍である可能性もあります。
顔周りを触られるのを嫌がる犬は結構多いので、マッサージでリラックスしているタイミングを利用して顔の周辺を細かくチェックしてみましょう。
【 POINT 】
・ おなか・わき・内股・顔をチェックしましょう
それでは実際にマッサージの最中に発見した病気についてご紹介します。
マッサージで分かる犬の病気①: 乳腺腫瘍
愛犬をマッサージ中に、おなかのあたりに5ミリほどのデキモノを発見しました。
動物病院を受診したところ悪性腫瘍である可能性は低いと言われていたのですが、しばらく経つとデキモノの大きさは3センチほどに成長しました。
再度受診をすると『乳腺腫瘍』と分かり、即手術をしました。
悪性の腫瘍はすぐに大きくなり、あっという間に重症化する可能性があります。
シニア犬は特にガンのリスクも高く、怪しいデキモノを発見したらすぐに動物病院に連れて行きましょう。
マッサージで分かる犬の病気②: 尿石症
愛犬のおなかの周りを触っていたら『キャンッ!』と突然叫び、痛そうにしていました。
病院に連れて行くと『尿石症』と診断されました。
療法食を取り入れて定期的に検査を受けながら治療をしています。
尿石症は悪化すると膀胱の粘膜の炎症を引き起こしたり、結石が増えたせいで激しい腹痛が引き起こされることがあります。
おなかを触ったら叫んだり、触られることを嫌がったりする、尿の量が以前と変わってきた、などの変化があれば動物病院を受診するようにしましょう。
マッサージで分かる犬の病気③: 脂肪腫
いつものように後ろ脚をマッサージしていると、腫れがあることに気が付きました。
その後徐々に腫れが大きくなってきたので動物病院に連れて行くと、『脂肪腫』だと診断されました。
手術は筋肉や神経を傷つけるリスクがあり、幸いにも良性であったため手術は控えています。
今はダイエットをしながら経過を観察しています。
脂肪腫は体のどこにでもできる病気です。
四肢にできた脂肪腫は大きくなると手術が難しくなるケースがあります。
悪性の場合もあるので、もし発見した場合はすぐに動物病院に連れて行きましょう。
愛犬の健康チェック|毎日のお手入れで病気を早期発見する(歯磨き&マッサージ編) まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は歯磨き・爪切り・耳そうじ・マッサージなどの日々のお手入れで愛犬の病気を発見するポイントについてご紹介しました。
別の記事では体拭きやブラッシングで病気を早期発見する方法についてお伝えしています。
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