愛犬と健康的な生活を送るためには年間いくらの費用がかかるでしょうか。
小型犬・中型犬・大型犬それぞれで、年間(毎月)かかる生活の費用は異なってきます。
この記事では愛犬が健康に生活できるために、年間に必要な費用についてご紹介します。
なるべく少なく見積もっているので、必要最低限のコストだと考えて下さい。
小型犬でも17万円(年間)程度必要です。
保護犬やブリーダーから新たに犬を引き取ろうと検討している方向けの記事です。
- 1 体のサイズに応じて変わる年間の飼育費用
- 2 犬の年間費用(生活費): ドッグフード
- 3 犬の年間費用(生活費): トイレシート
- 4 犬の年間費用(生活費): 生活必需品・衣類など
- 5 犬の年間費用(生活費): トリミング(シャンプー)
- 6 犬を飼う年間費用: 生活費にかかる費用合計
- 7 犬を飼う年間費用(医療費): 狂犬病予防接種
- 8 犬を飼う年間費用(医療費): 混合ワクチン接種
- 9 犬を飼う年間費用(医療費): フィラリア予防
- 10 犬を飼う年間費用(医療費): ノミ・ダニ予防
- 11 犬を飼う年間費用(医療費): 健康診断
- 12 犬を飼う年間費用: 医療費にかかる費用合計
- 13 犬を飼う年間費用: 生活費+医療費にかかる費用合計
- 14 犬を飼う年間費用(その他): 避妊・去勢手術
- 15 犬を飼う年間費用(その他): 施設利用料・トラベルなど
- 16 犬を飼う年間費用(その他): ペット保険料
- 17 犬の飼育費用は年間いくら|犬を迎えることを検討しているあなたへ まとめ
体のサイズに応じて変わる年間の飼育費用
食事の量やトリミングなど、犬の体の大きさによって費用が変わってきます。
この記事では、以下の体重を目安に体のサイズを区別します。
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 |
8kg未満 | 8kg~17kgまで | 17kg以上 |
犬の年間費用(生活費): ドッグフード
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×12ヶ月) | |
小型犬 | 2,000円~3,000円 | 24,000円~36,000円 |
中型犬 | 4,000円~6,000円 | 48,000円~72,000円 |
大型犬 | 6,000円~8,000円 | 72,000円~96,000円 |
犬の年間費用(生活費): トイレシート
毎月のトイレシートの費用も掛かります。
外出時しかトイレをしないという子もいますが、この記事ではトイレシートでトイレをする前提にしています。
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×12ヶ月) | |
小型犬 | 1,500円 | 18,000円 |
中型犬 | 2,000円 | 24,000円 |
大型犬 | 3,000円 | 36,000円 |
犬の年間費用(生活費): 生活必需品・衣類など
愛犬に与えるおもちゃやおやつ、衣類、リードやベッド、毎日の生活に必要な費用です。
毎月かかる訳ではありませんが、節目で必要な目安の費用を計算しています。
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×12ヶ月) | |
小型犬 | 2,000円 | 24,000円 |
中型犬 | 3,000円 | 36,000円 |
大型犬 | 4,000円 | 48,000円 |
犬の年間費用(生活費): トリミング(シャンプー)
月に一回トリミングサロンでシャンプーをしてもらった場合の費用です。
プードルやヨークシャーなどのトリミングが必要な犬種は、基本的に1ヶ月に1回のトリミング(カット)が必要となります。
トリミングサロンでは爪切りや肛門腺絞り、マニキュアなど様々なサービスを受けることができます。
この記事では1ヶ月に1回のシャンプーとトリミングを行った場合の料金(東京都内でもかなりリーズナブルな価格帯)を参考にしています。
トリミングが1ヶ月に1回必要ではない犬種もいますので、金額は少し幅があります。
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×12ヶ月) | |
小型犬 | 5,000円~8,000円 | 60,000円~96,000円 |
中型犬 | 6,000円~9,000円 | 72,000円~108,000円 |
大型犬 | 8,000円~12,000円 | 96,000円~144,000円 |
シャンプーは超小型犬であれば自宅でも可能です。
サロンに連れていくとトリマーさんが愛犬を触ってくれるので、飼い主が気が付かない異変や病気の可能性に気が付いてくれることもあります。
毎月病院に連れて行っていないなら、1ヶ月に1回サロンに連れて行って家族以外の人にも触れられる機会があってもよいでしょう。
犬を飼う年間費用: 生活費にかかる費用合計
小型犬・中型犬・大型犬ごとに見た、生活費カテゴリの年間費用合計はこのようになります。
1ヶ月に必要な費用 | 年間費用 | |
小型犬 | 10,500円~14,500円 | 126,000円~174,000円 |
中型犬 | 15,000円~20,000円 | 180,000円~240,000円 |
大型犬 | 21,000円~27,000円 | 252,000円~324,000円 |
小型犬でも生活費だけで毎月最低1万円以上かかることが分かります。
犬を飼う年間費用(医療費): 狂犬病予防接種
犬の飼育にあたって義務や命の危険を回避するために必要な費用があります。
狂犬病予防接種は、日本で犬を飼育するためには毎年1回の接種が法律で義務付けられています。
狂犬病予防接種は毎年3月頃に受けることが多いです。
体のサイズに関係なく費用が掛かります。
予防接種の注射代が3,000円前後に、狂犬病予防接種済票交付手数料が550円掛かります。
1ヶ月に必要な費用(年間÷12) | 年間(年1回のみ) | |
小型犬 | 295円 | 3,550円 |
中型犬 | 295円 | 3,550円 |
大型犬 | 295円 | 3,550円 |
狂犬病に関する情報はこちらの記事で詳しくご紹介しています。
■ 狂犬病ワクチンの予防接種の費用や時期、予防接種しなかったらどうなる
狂犬病ワクチンの予防接種はお済みですか。 狂犬病の死亡例は日本ではここ数十年ほとんどありませんが、狂犬病は発症すると100%死に至る大変恐ろしい病気です。 本記事では、狂犬病ワクチン予防接種の費用や時期、予防接種をしなかった場合[…]
犬を飼う年間費用(医療費): 混合ワクチン接種
混合ワクチンは義務ではありませんが、生まれて1年目の子犬期は年に2~3回、その後は1年に1回接種するのが目安です。
ドッグカフェやペット宿泊施設など、混合ワクチンの接種をしていないと入場できない施設も多いです。
義務ではありませんが、実質混合ワクチンを接種している家庭が多いでしょう。
混合ワクチンにはコアワクチンとノンコアワクチンで様々な酒類がありますが、ここでは一般的な動物病院で接種可能な6種の混合ワクチンを接種した場合の費用を紹介します。
混合ワクチンの接種費用は動物病院によってそれなりの開きがあります。
受診前に費用を尋ねるとよいでしょう。
1ヶ月に必要な費用(年間÷12) | 年間(年1回のみ) | |
小型犬 | 416円~666円 | 5,000円~8,000円 |
中型犬 | 416円~666円 | 5,000円~8,000円 |
大型犬 | 416円~666円 | 5,000円~8,000円 |
参考までに混合ワクチンの詳細に関する資料です。
混合ワクチン接種に関しては、別の記事で注意点など詳細な情報をまとめています。
■ 犬のワクチン|子犬のスケジュール、混合ワクチン種類表や値段をご紹介
年に1回必要とされる犬のワクチン接種。 今回は子犬の接種スケジュールや何種類のワクチンを打てばよいか、ワクチンの値段などワクチンに関する様々な疑問に答える記事です。 ワクチンを接種する回数や副作用、またワクチンを打てない場合の対[…]
犬を飼う年間費用(医療費): フィラリア予防
犬にとってフィラリア感染の予防は必須です。
フィラリアは放っておくと最悪死に至る危険な病気です。
死に至らなくても様々な臓器疾患をもたらし、愛犬が苦しい思いをします。
フィラリアの予防方法は色々ありますが、ここでは一般的な予防薬の投薬を行った場合の費用を記載します。
フィラリアの予防薬の投薬期間は、7ヶ月が目安です。
予防薬を入手するためには、愛犬がフィラリアに感染していないか事前に血液検査が必要になります。
血液検査は概ね以下の費用です。
1ヶ月に必要な費用(年間÷12) | 年間(年1回のみ) | |
小型犬 | 666円 | 8,000円 |
中型犬 | 666円 | 8,000円 |
大型犬 | 666円 | 8,000円 |
予防薬の費用は動物病院でも開きがありますが、おおよその目安の金額となります。
愛犬のサイズ(体重)によっても1ヶ月の投薬量が違ってきます。
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×7ヶ月) | |
小型犬 | 1,500円 | 10,500円 |
中型犬 | 2,000円 | 14,000円 |
大型犬 | 2,500円 | 17,500円 |
フィラリアに関しては予防方法や飲み忘れた場合の対処法など様々な情報を紹介しています。
■ 犬のフィラリア症| 予防薬と飲み忘れた時の対処法
犬のフィラリア症の予防はどのように行っていますか。 この記事ではフィラリアの症状を詳しく解説し、愛犬をしっかり守るための予防方法をお伝えします。 予防薬の投薬時期と注意点についてもまとめています。 また、予防薬を飲み忘れた[…]
犬を飼う年間費用(医療費): ノミ・ダニ予防
愛犬のノミ・ダニ対策は夏場を中心に年間必要になります。
予防薬も様々なものが出ており、経口タイプの飲み薬や愛犬の体に垂らすスポットタイプのものまで様々です。
ノミ・ダニ対策は必ずしも薬に頼らなくても、普段から愛犬をケアすることで防ぐことが可能です。
特に毛色がホワイトやクリームでノミ・ダニが発見しやすく、室内飼いしている犬種であれば投薬は必須ではありません。
本記事では経口タイプの予防薬の最低料金をベースに必要な費用を試算します。
1ヶ月に必要な費用 | 年間(×12ヶ月) | |
小型犬 | 1,000円 | 12,000円 |
中型犬 | 1,500円 | 18,000円 |
大型犬 | 2,000円 | 24,000円 |
犬のノミ・ダニ対策についてはこれらの記事で詳しくご紹介しています。
■ 犬のノミ・ダニ予防対策 ノミ・ダニの違いと予防薬の選び方
犬のノミ・ダニ対策は万全ですか。 夏を中心に、犬はノミ・ダニに噛まれてしまうリスクにさらされています。 ノミ・ダニの寄生を放っておくと、皮膚炎や貧血など様々な症状が発生することがありあなどれません。 今回は愛犬をノミ・ダニ[…]
■ 犬にノミ・ダニが寄生した時の症状や見つけ方・取り方
犬に寄生するノミ・ダニは夏場を中心に1年中存在します。 ノミ・ダニの寄生に気づかないでいると、アレルギー性皮膚炎や貧血、媒介された最近から生じる感染症など様々な症状が起きる可能性があります。 この記事では犬に寄生したノミ・ダニを[…]
犬を飼う年間費用(医療費): 健康診断
犬も年に1回は健康診断を受けることを強くオススメします。
6歳を超えると半年に1回は受診をしておきたいです。
健康診断の内容は病院によってもかなり違いがあります。
最低限の健康診断は『問診』『一般体検査』『便検査』などです。
より詳細な検査をするとなると、超音波検査やレントゲンなどのメニューが加わります。
検査メニューは獣医師と個別に相談できますので、愛犬の健康状態に応じて決めるとよいでしょう。
最低限の健康診断を受けた場合の費用の目安はこのようになります。
1ヶ月に必要な費用(年間÷12) | 年間(年1回のみ) | |
小型犬 | 500円~666円 | 6,000円~8,000円 |
中型犬 | 666円~833円 | 8,000円~10,000円 |
大型犬 | 666円~1,000円 | 8,000円~12,000円 |
犬を飼う年間費用: 医療費にかかる費用合計
犬を飼う年間費用(医療費)の合計は以下の通りです。
1ヶ月に必要な費用 | 年間費用 | |
小型犬 | 3,754円~4,070円 | 45,050円~50,050円 |
中型犬 | 4,712円~5,129円 | 56,550円~61,550円 |
大型犬 | 5,504円~6,087円 | 66,050円~73,050円 |
犬を飼う年間費用: 生活費+医療費にかかる費用合計
ここまでで、犬を飼うために最低限必要な年間費用の計算ができます。
トリミングがそこまで必要なかったり、ノミ・ダニの予防を薬を使用せずに飼い主で対応できるならばもう少しだけ費用は下がるかもしれません。
犬も人間と同じく快適な生活を送りたいはずです。
最低限以下の費用の捻出ができないのならば、安易な気持ちで犬を飼うのはやめて下さい。
赤字の費用は犬種や飼育方針で変動要素が大きな項目です。
小型犬でも171,050円(14,254円/月)必要なことが分かりました。
犬を家族として迎えるためには、実際には最低でもこの位の費用が掛かります。
犬を飼う年間費用(その他): 避妊・去勢手術
愛犬に子供を産ませないと決めているならば、早い時期に避妊・去勢手術をしておくことをオススメします。
早い時期に手術をすることで、子宮がんなどの病気のリスクを下げられるほか、ヒート(発情期)をめぐる色々なお世話やトラブルなどから解放されます。
避妊手術(メスの場合) | 30,000円 ~ |
去勢手術(オスの場合) | 25,000円 ~ |
犬を飼う年間費用(その他): 施設利用料・トラベルなど
ドッグランやドッグカフェ、旅行時のペット宿泊料など、娯楽に関する費用です。
価格帯はまちまちですが、参考にして下さい。
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
ドッグラン | 0円~1,000円程度 | 0円~1,000円程度 | 0円~1,000円程度 |
宿泊施設利用料 | 1,000円~2,000円 | 1,000円~3,000円 | 2,000円~4,000円 |
ペットホテル | 5,000円~10,000円 | 6,000円~12,000円 | 8,000円~15,000円 |
犬を飼う年間費用(その他): ペット保険料
必ずしも加入が必要ではありませんが、動物病院は全額負担が基本です。
最近ではペット向けの保険もかなり広まってきています。
ペット保険は年齢とサイズで料金が決まってきます。
アイペット損害保険株式会社のペット保険『うちの子』から、0歳、6歳、10歳の年額保険料(50%補償のプラン)を引用します。
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
0歳(月払い) | 2,270円 | 2,660円 | 3,590円 |
0歳(年払い) | 26,460円 | 31,010円 | 41,880円 |
6歳(月払い) | 3,410円 | 3,550円 | 5,650円 |
6歳(年払い) | 39,760円 | 41,350円 | 65,790円 |
10歳(月払い) | 5,550円 | 5,970円 | 9,630円 |
10歳(年払い) | 64,610円 | 69,550円 | 112,180円 |
犬の飼育費用は年間いくら|犬を迎えることを検討しているあなたへ まとめ
今回は犬を新たに迎えようと検討中の方向けに、飼育に必要な年間の費用についてご紹介をしました。
犬を飼うためには、それなりの費用が掛かります。
犬も人間と同じく、健康で快適に過ごす権利があります。
ということで今回の記事のまとめです。
・ 医療費は病院によっても価格が違うため、事前に動物病院へ相談することをオススメします
・ 狂犬病予防接種は日本で犬を飼う人の義務です
・ 愛犬を迎えるからには愛犬が不自由ない生活をさせてあげましょう