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犬のワクチン、接種スケジュール、種類表、値段、価格、

犬のワクチン|子犬のスケジュール、混合ワクチン種類表や値段をご紹介

年に1回必要とされる犬のワクチン接種。

今回は子犬の接種スケジュールや何種類のワクチンを打てばよいか、ワクチンの値段などワクチンに関する様々な疑問に答える記事です。

ワクチンを接種する回数や副作用、またワクチンを打てない場合の対処法についてもご紹介しています。

 

犬のワクチンがもつ効果について

 

ワクチンとは具体的にどのようなものなのでしょうか。

 

ワクチン(独: Vakzin、英: vaccine)は、感染症の予防に用いる医薬品。

病原体から作られた無毒化あるいは弱毒化された抗原を投与することで、体内の病原体に対する抗体産生を促し、感染症に対する免疫を獲得する。

引用:Wikipedia

 

つまりワクチンとは、免疫を獲得することで感染症の発症を回避したり症状を和らげるための手段という事になります。

 

子犬期に数回のワクチン接種が必要な理由

子犬に何度もワクチンを打つのが不安です

子犬を受け入れた場合、成犬になるまでの1年間の間に2~3回程度ワクチン接種させないといけないと聞いたことがあるでしょう。

生まれてまだ体が小さな子犬に対して何度もワクチンを接種させてよいのかと不安になる飼い主さんもいると思います。

実は免疫力の弱い子犬の時こそ、感染症のリスクから守るために定期的なワクチン接種が必要なのです。

 

子犬にワクチン接種が必要な理由

子犬は産まれたばかりの時は自分で免疫抗体を作ることができません。

移行抗体といわれる免疫抗体を持っている母犬の母乳が子犬を感染症のリスクから守ってくれることになります。

子犬は生後ひと月ほどすると食事が母乳から離乳食に変わります。

そのため、生後6週目くらいから移行抗体が減少し始めて12~14週目には完全になくなってしまいます。

この頃になると子犬も自ら免疫抗体を作ることができるようになります。

その反面、移行抗体も減少してくるため、感染症に罹患するリスクが高まってくるのです。

そこで子犬が免疫抗体を作ることを補助するために、ワクチンの接種が必要になってきます。

 

子犬から成犬 ワクチンの接種プログラム(スケジュール)

 

ワクチン接種プログラムとは

ここまでワクチンの接種が必要な理由はご理解頂けたと思います。

しかし、子犬のワクチン接種スケジュールは、犬に関する仕事をしている人でも見解が異なることがあります。

一体なぜでしょうか。

子犬が成長する過程で、母親の母乳から受け継いだ移行抗体が徐々に減少するとお伝えしました。

この移行抗体が子犬の体内に大量に残っている場合、ワクチン接種してもワクチンを拒絶してしまい免疫抗体がうまく作られない場合があります。

移行抗体の減少期間は個体差によってもバラつきがあるため、移行抗体が完全に消えるのはいつ頃かという事は一律に言えないのです。

とはいえこの期間ワクチン接種を行わないと、子犬は感染症のリスクにさらされることになるため危険です。

そのために子犬ワクチン接種の目安となるスケジュールが考えられました。

いわゆる【 ワクチン接種プログラム 】です。

ワクチン接種プログラムは、子犬期の移行抗体の減少が始まる時期(生後6週目くらい)から消滅する時期(生後14週目くらい)の間に、一定の期間を設けながら数回に渡ってワクチンを接種する方法です。

 

子犬期から成犬期までのワクチン接種プログラム

ワクチン接種の時期や回数は諸説主張がありますが、本記事では広く一般的に説明されることの多いプログラムを紹介します。

 

犬の狂犬病と混合ワクチン接種スケジュール(プログラム)

 

ワクチン接種と併せて接種が必要な狂犬病予防接種のスケジュールについても合わせてご紹介します。

 

【 子犬期 】
<混合ワクチン>
1回目:生後6週~8週目
2回目:生後12週目(もしくは前回の接種から3週間後)
3回目:生後16週目(もしくは前回の接種から3週間後)<狂犬病予防接種>
生後91日目以降で、混合ワクチン3回目接種以降4週間後【 成犬期 】
混合ワクチンも狂犬病も年1回の接種が目安※上記のスケジュールは目安であるため、かかりつけの動物病院に相談して接種スケジュールを決めましょう

ワクチンのリスクについて

ワクチン接種による副反応(副作用)のリスク

犬のワクチン接種はすべての面で安全であるとは言えません。

ワクチン接種による副反応(副作用)は0.6%程度と言われており、100%安全であるとは言えないことが分かります。

麻布獣医学会の発表によると、2006年~2007年に57,300頭に実施された混合ワクチンに関する副反応の情報がわかります。

57,300頭の内359頭(0.62%)に何らかの副反応が見られています。

41頭(0.071%)がアナフィラキシー症状を示し、27頭(0.047%)が虚脱、24頭(0.041%)がチアノーゼの症状を示したようです。

アナフィラキシー症状は全て接種後60分以内(内半数は5分以内)に発症しています。

ワクチン接種による副反応(副作用)はこのような症状が見られます。

 

【 犬のワクチン接種による副反応(副作用)の例 】

・ 皮膚のかゆみ
・ じんましん
・ 嘔吐や下痢
・ 呼吸困難
・ 虚脱
・ 顔面浮腫

・ アナフィラキシーショック

 

ワクチン接種は愛犬の体調が良好な時に受けるようにしましょう。

副反応(副作用)として特に怖いのはアナフィラキシーショックです。

ワクチンを接種したら安静にしておき、状態に変化があればすぐに動物病院に連れていくことができるようにしておくことをオススメします。

 

ワクチンを接種しないリスク

ワクチンに関するリスクを説明しましたが、ワクチン接種をしないことで感染症に罹患するリスクの方がかなり高いと言えます。

例えば、犬のパルボウイルスによる致死率は50%と非常に高いです。

感染症に罹患するリスクを考えると、ワクチン接種を行った方が全体としてリスクは低くなると考えてよいでしょう。

 

ワクチンの種類表と値段

 

それでは実際に動物病院を受診してワクチン接種を行う場合、どのくらいの種類があるのでしょうか。

また、ワクチンの値段はいくらくらいなのでしょうか。

以下の表で相場についてまとめています。

 

狂犬病とイヌの混合ワクチン種類表と値段、費用、価格

 

犬の混合ワクチンは2種類~11種類までと幅広いです。

狂犬病予防接種は日本では接種が義務付けられていますが、ワクチン接種は任意です。

しかしながらこれまでご説明してきた通り、ワクチン接種による感染症のリスク回避の恩恵は大きなものがあります。

値段は動物病院によって差がありますが、おおよその相場です。

5種の混合ワクチンで大体5,000円~7,000円、6種の混合ワクチンで5,000円~8,000程度が相場のようです。

コアワクチンとノンコアワクチン

ワクチンには【 コアワクチン 】と【 ノンコアワクチン 】があり、コアワクチンの方が重要性が高いです。

コアワクチンは広く感染の危険性があるため特に接種が必要とされています。

ノンコアワクチンは、感染の可能性が非常に低い場合は接種する必要性がないものとされています。

 

【 コアワクチン 】

① ジステンパーウイルス感染症
② アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)
③ アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
④ パルボウイルス感染症

 

【 ノンコアワクチン 】⑤ パラインフルエンザ感染症
⑥ コロナウイルス感染症
⑦ レプトスピラ感染症コペンハーゲニー型(イクテロヘモラジー/黄疸出血型)
⑧ レプトスピラ感染症カニコーラ型
⑨ レプトスピラ感染症ヘブドマディス型
⑩ レプトスピラ感染症オータムナリス型
⑪ レプトスピラ感染症オーストラリス型

 

コアワクチンを全て接種できるのは混合ワクチン(5種)以上となります。

 

何種類の混合ワクチンを接種すればよいでしょうか

皆さんが気にされるのは、おそらく『結局何種類の混合ワクチンを接種すればよいの?』という事だと思います。

コアワクチンを全て接種できるのは、5種以上の混合ワクチンです。

一般的な動物病院では5種類~8種類くらいのワクチン接種ができます。

7種以上のレプトスピラなどになると、野生動物(ネズミなど)が感染経路になります。

野外に犬を連れて出かけることが多いなど、このような動物に触れる機会が多ければ接種した方がよいかもしれません。

都心の室内犬では重要性が低そうです。

混合ワクチンは種類が多くなるほど、愛犬の体にかかる負担も大きくなります。

小型犬であれば5種類もしくは6種類であることが多いようです。

とはいえ、ワクチン接種の種類は愛犬の体調、居住地域や環境などを考慮した上で決定することが大切です。

詳しくはかかりつけの動物病院に相談しながら決めましょう。

 

犬のワクチン接種が対象とする感染症について

 

混合ワクチンを接種することで予防ができる感染症ですが、感染するとどのような症状が見られるのでしょうか。

コアワクチンが対象の感染症

① ジステンパーウイルス感染症

ジステンパーウイルスが接触・飛沫感染することにより感染する致死率の高い感染症です。

数日の潜伏期間の後に、発熱や下痢、元気が無くなったり運動に障害が現れます。

 

② アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)

症状は軽症から重症まで様々です。

2~8日の潜伏期間の後、軽い症状であれば軽度の発熱や鼻水が出ます。

重度になれば肝炎を引き起こして嘔吐や下痢といった症状が見られます。

幼齢で発症すると突然死にもつながる病気です。

 

③ 犬アデノウィルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)

肺炎や扁桃炎などの呼吸器系の症状が現れます。

他のウイルスとの合併症で死亡率が高くなります。

 

④ パルボウイルス感染症

子犬で重症化しやすく、最悪の場合は1~2日で死に至ることもある病気です。

感染すると2日程度で嘔吐や下痢、元気消失、食欲低下、発熱などの症状が現れます。

呼吸困難になり急死することもあり、大変恐ろしい病気です。

 

ノンコアワクチンが対象とする感染症

⑤ パラインフルエンザ感染症

この病気になると、乾いた咳、発熱、鼻水やくしゃみ、眼の炎症、元気消失や食欲低下が見られます。

単独での病気としては死亡率は高くありません。

ほとんどの場合は軽症で自然治癒します。

 

⑥ コロナウィルス感染症

経口感染する病気であり、下痢や嘔吐の症状が見られます。

成犬が感染しても大事に至ることは多くありませんが、子犬が感染した場合は上記の症状や胃腸炎などを引き起こします。

特にパルボウイルスと同時感染すると重篤になる可能性があります。

 

⑦ レプトスピラ感染症コペンハーゲニー型(イクテロヘモラジー/黄疸出血型)

急性の腎炎と肝炎を起こし、高熱が出た後に体温が低下して急死することもあります。

嘔吐、はぐき等の出血、黄疸も見られます。

 

⑧ レプトスピラ感染症カニコーラ型

腎炎と肝炎症状が出て、発熱、元気消失、食欲低下が見られます。

嘔吐や血便が出て、腎臓が腫れて最悪死亡することもある恐ろしい病気です。

下水や沼、田んぼなどの水を飲んだり、水が目に入ることで感染する可能性があります。

 

⑨ レプトスピラ感染症ヘブドマディス型

腎炎と肝炎症状を併発することもある死亡率の高い病気です。

 

ワクチン接種時と接種後の注意点

愛犬にワクチン接種を行う場合は、これまでご説明をしたワクチンプログラム(スケジュール)に合わせて動物病院を受診しましょう。

また言うまでもなく、愛犬の体調が良好な日を選びましょう。

反面、このような状況の時はワクチン接種は控え、動物病院に相談をすることをオススメします。

 

【 ワクチン接種を控えた方がよい状況 】

・ 体調が優れておらず、疲れている

・ 嘔吐や下痢、発熱などの症状がある旅行やシャンプーの予定が接種前後の数日以内にある

・ 寄生虫の感染

・ ワクチン接種の前後で旅行やシャンプーなどのスケジュールが入っている

・ 病気療養中

・ 発情期、妊娠期

・ 高齢で体が弱っている

 

ワクチンを接種した後は、副反応(副作用)の症状が出る可能性があります。
アナフィラキシーショックは接種後60分以内に起きる可能性が高く、接種後すぐに動物病院から遠い場所へ移動することは控えましょう。
ワクチン接種当日から2~3日は激しい運動などを行わず、普段通りの生活を心がけましょう。

 

ワクチンの有効期間について

 

犬のワクチン接種は1年に1回と言われることが多いです。

本記事でも基本的には1年に1回を推奨します。

しかし、愛犬が高齢になってきたりと、年1回のワクチン接種のリスクが高くなってくると、ワクチン接種回数については見直しが必要かもしれません。

この記事でご紹介しているコアワクチン(重要度の高いワクチン)は、接種から効果が3年程度続くことが判明しています。

ノンコアワクチンは1年程度の効果と言われています。

もちろん効果の持続する期間には個体差があります。

つまり、コアワクチンの効果が3年間続くとすると、コアワクチンの対象の感染症リスクだけ減らせばよいという考え方に基づけはワクチン接種は3年にい1回でよいということになります。

諸外国ではすでにこうした考えが浸透している国もあるようです。

日本でも最近はこれに関連する議論が熱を帯びているようですが、ワクチンは少なからず愛犬の体に負担をかけることは間違いありません。

愛犬の病気や高齢化に伴いワクチン接種のリスクは高まります。

かかりつけの動物病院の獣医師さんによく相談しながら、ワクチン接種の種類や回数を検討しましょう。

 

ワクチン接種の証明書が必要な施設について

とはいえ、ドッグカフェやドッグラン、宿泊施設などペット同伴OKの施設に入場する場合は必ずといっていいほど狂犬病とワクチン接種証明書の提示が求められます。

狂犬病は1年に1回の接種が義務付けられていますが、ワクチン接種は任意です。

しかしこのようなペットと楽しめる施設は利用したいですよね。

利用のためにはワクチン接種証明書がほぼ必須となり、証明書は基本的に1年以内に発行されたもののみ有効としている施設が多いようです。

3年に1度しか予防接種をしていない飼い主の方もいると思います。

その場合は、接種後1年間は施設を利用できても、2年目以降は入場を許可してもらえないケースが多いみたいです。

 

ワクチン接種のリスクが高い犬には免除証明書をもらいましょう

 

現実問題として、高齢な犬や病気・アレルギーなどを抱えている犬は、ワクチン接種自体がリスクにつながることがあります。

こうした理由からワクチン接種を控えている犬はペット同伴可能な施設を利用することはできないのでしょうか。

実はほとんどの動物病院は、こうした状況を考慮してワクチン接種を免除することを証明する証書(ワクチン免除証明書)を発行してくれます。

皆さんが愛犬にワクチン接種をためらうような状況であれば、動物病院に相談してみるのも手です。

しかし、ワクチン接種の免除証明書を入手したとしても、全ての施設の出入りがOKになるわけではありません。

入場の可否は施設のポリシーによりますので、事前に利用施設に問い合わせするとよいでしょう。

 

犬のワクチン|子犬のスケジュール、混合ワクチン種類表や値段をご紹介 まとめ

いかがでしたでしょうか。

犬のワクチン接種は愛犬を感染症から守るためにはとても大切になります。

ポイントを押さえて、ワクチン接種を行って下さい。

今回のまとめはこちらです。

 

・ 子犬期の接種は3回が基本
・ 混合ワクチンの種類は11種類まであるが、小型犬の場合は5~6種類が一般的
・ ワクチン接種はリスクもあるが、メリットの方が大きいです
・ コアワクチンの有効期間は3年というデータもあるが、年1回の接種がまだ基本になっています
・ ワクチン接種ができない愛犬にはワクチン接種免除証明書を発行してもらう方法もあります
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