犬に寄生するノミ・ダニは夏場を中心に1年中存在します。
ノミ・ダニの寄生に気づかないでいると、アレルギー性皮膚炎や貧血、媒介された最近から生じる感染症など様々な症状が起きる可能性があります。
この記事では犬に寄生したノミ・ダニを見つけ方と、見つけた場合の取り方(駆除の方法)をご紹介します。
愛犬をノミ・ダニのリスクから守ってあげましょう。
ノミとダニの特徴をご存知ですか
ノミ・ダニは一括りにされることが多いですが、違う生き物です。
ノミの体長は1.5mm~3mm程度で、6本脚の昆虫の仲間です。
一方犬に寄生するダニ(マダニ)は1mm~5mm程度の体調で8本脚のクモやサソリの仲間です。
吸血すると体は小豆状の1cm程度にまで大きくなります。
ノミに比べて肉眼でも十分発見しやすいのがマダニです。
両方とも夏場が発生のピークで、人間の生活空間・公園などの草木のある場所に生息しています。
ノミやダニに咬まれると、アレルギー性皮膚炎や貧血など様々な症状を引き起こします。
人間にまで被害を及ぼす症状がでることもあるため、大変注意が必要です。
ノミ・ダニが寄生している時の犬の症状
愛犬がノミ・ダニに寄生されている場合、このような症状(サイン)があるかもしれません。
もし以下のサインで当てはまるものがあったら、愛犬のボディチェックしてあげて下さい。
【 ノミ・ダニが寄生している時の症状 】
・ 全身を激しく掻いたり、体を噛む
・ 体を床にこすりつけている
・ 脱毛シーズンでもないのに毛が抜けていたり薄い場所がある
・ 皮膚が赤くなっている・湿疹がある
・ 体に黒いポツポツ(ノミのフン)がある
ノミ・ダニの見つけ方
ノミ・ダニは実際にはどのように見つけたらよいのでしょうか。
ノミやダニは愛犬のこのような場所に寄生していることが多いです。
ノミの見つけ方
まずノミの場合はノミ取り用のクシ(非常に間隔のせまい形状になっているクシ)を用い、愛犬の毛をブラッシングします。
ノミの場合は発見してもピョンピョンと跳ね回るため、捕獲が難しいのです。
そのため、ノミを見つけるためにはフンを見つけるのが一番の近道です。
黒いつぶつぶのようなものがノミのフンです。
ノミのフンらしきものを見つけたら、水で濡らしたガーゼなどの上にのせてみましょう。
赤ワインのように赤褐色ににじみができたら、それは吸血した血液の成分であり、ノミがいると考えてほぼ間違いないでしょう。
ダニの見つけ方
ダニは肉眼でも分かるくらいノミと比べると大きさに差があります。
そのため、散歩の後などに愛犬のボディチェックをしてあげましょう。
顔の周りや内股など、比較的被毛が少なく皮膚に近い場所に寄生している可能性が高いです。
ノミ・ダニを見つけた時の取り方
愛犬の体にノミやダニを発見した場合、どのようにして取ればよいのでしょうか。
ノミ・ダニそれぞれについて取り方をご紹介します。
ノミが見つかった場合の取り方
粘着性のテープなどで、貼り付けて取って下さい。
ノミを見つけた時、指やツメで潰そうとしてしまうことがありますが、それは絶対にやめましょう。
ノミの体の中に寄生している瓜実条虫(ウリザネジョウチュウ:サナダムシ)が飛び散り、二次被害(瓜実条虫症)に繋がる可能性があるからです。
またノミは愛犬に寄生しながら産卵します。
その数は1日に20個程度、一生で400個程度とも言われています。
ノミを1匹見つけたら他にも寄生していると思った方がよいです。
動物病院に相談するなど全滅のための適切な駆除を行いましょう。
ダニが見つかった場合の取り方
ダニは吸血すると体も大きく膨らむため見つけやすいのですが、駆除のために取ることは難しいです。
ダニは口下片(コウカヘン)というくちばしのようなものを犬に刺し吸血します、
その際特別な分泌物を出して吸血するため、犬の皮膚から離れにくくなります。
そのため、ダニを取ろうとすると頭部だけが犬の皮膚に残ってしまい、その部分から感染症が引き起こされる可能性があり大変危険です。
そのため、ダニを見つけたら動物病院に連れていき除去してもらいましょう。
動物病院では特殊なピンセットを使用してダニを除去します。
除去した後、駆除薬を投与してダニを完全に駆除するための処置を行います。
因みに吸血をし終わったメスのダニは、犬の体から離れ地上に落下します。
そこで2,000~3,000個の卵を産み一生を終えます。
犬をノミ・ダニの脅威から守るために心がけたいこと
犬をノミやダニのリスクから守るためには、適切な予防薬を使用したり、愛犬の体を日頃から清潔にしておくことが必要です。
また暑い夏場はサマーカットをしても、ノミ・ダニを発見しやすいのでオススメです。
部屋の掃除や愛犬をシャンプーして、常に清潔な状態にしておきましょう。
犬にノミ・ダニが寄生した時の症状や見つけ方・取り方 まとめ
ノミ・ダニの寄生を放置すると皮膚炎だけでなく、感染症にまで発展することもあり大変危険です。
ノミ・ダニが寄生していると、体を掻きむしったり皮膚炎になったりするため、症状(サイン)を見つけたら動物病院を受診して早めに全滅させることが大切です。
ノミ・ダニは予防薬を投薬して駆除することが基本となります。
予防薬を使った駆除方法については、こちらの記事で紹介しています。
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