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犬の留守番の時間はどのくらい?注意点と対処法

犬は本来群れで暮らす動物なので、孤独が苦手で寂しがり屋です。

しかし、犬を飼っていると、どうしても仕事や用事などで愛犬に留守番をさせなければならないことがあるでしょう。

ここでは、安心して愛犬に留守番させるためのコツや環境作りのポイントなどを紹介します。

 

犬の留守番の時間はどれくらい?

 

留守番の練習ができるのは生後2~3ヶ月頃と言われています。

子犬の留守番の時間は3時間以内、実際にひとりで静かに留守番できるのは、生後半年以上が目安です。

留守番の練習をしっかり行った成犬の場合、一般的に8~12時間が留守番時間の限界だと考えられています。

留守番が長引くと、体調を崩す場合があるので注意が必要です。

人間に飼われている犬は食事や排泄のお世話をしてあげないと、健康に悪影響を与えてしまうからです。

まずは徐々に留守番時間を長くして留守番に慣らしていくのがよいでしょう。

 

老犬の留守番時間

 

7歳以上のシニア犬でも、健康に問題がなければ成犬と同じ程度の時間、留守番することができます。

しかし、病気や不調が続く場合は注意が必要です。

慢性的な身体の不調を抱えている場合は、若い頃は問題なく長時間の留守番ができていても、吠え続けたり粗相をしたりしてしまう場合もあります。

 

犬にとって安全な留守番環境の作り方

 

犬をサークルに入れてストレスや苦痛を感じずに留守番させるには、体を動かす、休める、排泄する、水を飲むなどの行動が自由にできる環境を作ることが大切です。

 

ケージ・クレート・サークルなどを用意する

飼い主さんが見ていない留守番中は、犬が家の中をどのように動き回るのかわかりません。

子どもの小さなおもちゃを誤飲してしまったり、電気コードを噛んで感電してしまったり、家の中には危険がいっぱいです。

留守番中の安全を守るためには、ケージやクレート、サークルに犬を入れておきましょう。

窮屈そうでかわいそうと思うかもしれませんが、犬は本能的に狭いところを好むので安心感を得られます。

部屋の中で自由に動けるようにする場合は、誤飲の危険性のあるものがないか十分に確かめて、入ってほしくない場所には柵を設置するなど、愛犬が危険な目に遭わないように対策をすることが大切です。

 

犬が落ち着ける「留守番専用スペース」を作る

犬は本能的に四方を囲まれた薄暗い場所にいると落ち着きます。

そのためケージやサークルの中で長時間留守番させる場合は、ハウスを用意することをおすすめします。

またストレスをためないように、体を伸ばせるくらいの広さを設けましょう。

ケージの中には、「寝床として使うクレート」「水」「おもちゃ「トイレ」です。

室内をフリーの放し飼い状態で留守番させる場合は、部屋の片隅に寝床、そこからなるべく離れた場所にトイレ、その中間に水や食事というようにレイアウトします。

部屋の中にあるものが壊されたり、犬のケガや事故が起きたりしないように原因につながりそうなものは隠したり、入ってほしくない場所はペットゲートを利用したりして、しっかりと対策することが大切です。

 

一人遊び用の「おもちゃ」を用意する

 

留守番時の不安やストレスからケージを噛むことがあります。

そのままにしておくと歯が折れてしまう可能性があるので、落ち着いて過ごせるように、犬が口に入れても安全な犬用おもちゃを用意しておきましょう。

留守中に与えるおもちゃとして避けた方がいいのは、紐状のものが付いている玩具、壊れやすいぬいぐるみ、口に入る小さなものなど、誤飲事故の原因になりやすいものです。

必ず丈夫で安全に遊べるおもちゃを選んであげましょう。

また、飼い主の匂いの付いたタオルや服などをそばに置いておくと、飼い主さんが近くにいるような感じがして安心感を与えられるようです。

 

適切な室温を保つ

留守番させる部屋は、犬が快適に過ごせる室温に調整しましょう。

ケージやサークルの中に入れておく場合は、不快に感じても自由に動くことができないので、空調設備などを利用して快適な温度に保ちましょう。

また、夏はクーラーを付けて留守番させることになりますが、停電に備えてタオルに巻いた保冷剤や、水を入れて凍らせたペットボトルをトレイに置いておきましょう。

特に、1日の中でも気温の変化が大きい季節は注意が必要です。外出してから帰宅するまでの気温を考慮して、室温を調整してあげてください。

また、季節に合わせて、留守番中の室温にも気をつけましょう。

 

冬場の寒さ対策

冬の寒さ対策として、ホットカーペットやヒーターを使っている方もいるようですが、安全に使うために必ずペット用のヒーターを使いましょう。

人が使う一般的な電気ストーブやこたつなどの暖房器具は、ペットが使うために作られていないので、やけどや電気コードをかじって火災を引き起こす危険性があります。

犬にとっての冬場の適温は20度前後です。

湯たんぽは安全で省エネにも最適ですが、寒い日はエアコンをつけて室温を調整しましょう。

また、エアコンをつけると湿度が下がって空気が乾燥します。

犬が快適に感じるのは湿度40~60%と言われているので、この湿度を保つために、加湿器を設置したり濡れたタオルを数枚干したりしておくと良いでしょう。

 

夏場の暑さ対策

夏場の適温は27~28度と言われているので、クーラーを付けて室温を調整してください。

扇風機を犬のケージに向けて設置する方もいるようですが、犬は汗をかかないので、扇風機で風を当てても体温調整の効果はありません。

扇風機だけでは熱中症対策にならないので、冷房器具を使って適温に保ちましょう。

水も熱中症対策として重要です。留守中に水を十分に飲めるように、こぼされてなくならない工夫をして出かけましょう。

 

ご飯と水を十分に用意する

 

留守番中は、ご飯と水をたっぷりと用意しておきましょう。

特に夏は高温多湿になり、水を飲まないと室内にいても熱中症にかかるリスクが高まります。

犬の熱中症対策として大切なことは、水分補給をして体温を下げることです。飼い主さんが仕事などで家にいない時は、水分をこまめに与えることができないので水の置き方を工夫しましょう。

例えば、水飲み皿に多めに水を入れておいたり、水飲み皿を複数の用意したりすると安心です。

また、ひっくり返して水をこぼし飲むことができなくなった時のことを考えて、こぼれにくい器を選ぶことも大切です。

長時間の留守番になってご飯の時間にかかってしまう場合は、タイマーでドッグフードが自動で出てくる給餌器があると便利です。

 

飼い主さんがいる時と同じ環境を再現する

留守番させる時は、いつもと変わらない慣れた生活環境を保つことが大切です。

普段明るいところで生活している犬は、環境の変化に不安やストレスを感じ、分離不安症になって問題行動を起こしてしまうことがあります。

大切なのは、飼い主さんがいる時の環境を変えないことです。

 

ペットカメラで愛犬の様子を確認する

 

ペットカメラやペットモニターを利用すると、外出先からでもスマホで愛犬の様子を確認できて安心です。

ペットカメラにはさまざまな種類があって、犬が何をしているか確認できるだけでなく、声をかけられるものもあります。

また、暗い部屋でも撮影できるものや、録画や餌やりなどの便利な機能が搭載されたものもあります。

外出先でも愛犬とコミュニケーションが取れるので安心感はかなり高まりますが、機能が多くなればそれだけ価格も高くなるので、必要な機能を絞って選ぶことをおすすめします。

 

犬の留守番の注意点・よくあるトラブル

 

犬の留守番中にとくあるトラブルとして「イタズラ」がありますが、それぞれ理由があります。

どんなことが原因になっているのか見ていきましょう。

 

噛みつく、穴を掘る

モノに噛みついて振り回したり、穴を掘ったりするのは犬本来の習性です。

飼い主さんからすれば、イタズラに見える行動も、犬にとっては狩猟本能による自然な行動であることが多いです。

動くものを追いかけるのも習性の1つです。

例えば、電気コードが何かの拍子で動いたように見えたら、飛びついて噛んでしまうこともあります。

この行動で感電して死亡してしまう事故も起きているので注意が必要です。

 

<対処方法>

日頃のしつけやトレーニングはもちろん、ケージやクレートなどで犬の行動範囲を抑制したり、行動範囲に物を置かないように対策しましょう。

 

ゴミ箱を漁る

ゴミ箱をあさったり盗み食いをしたりすることがありますが、これはただ単においしそうな匂いがしたからです。

犬の嗅覚は人間に比べて何千倍~何億倍も優れていると言われているので、ごくわずかな匂いも感知できます。

そのため、ゴミ箱に捨てた食べ物やキッチンに置いておいた残り物などの匂いを嗅ぎつけて食べてしまうことがあるのです。

 

<対処方法>

犬を留守番させる場合は、ケージやサークルに入れて自由に動き回れないようにしておきましょう。

 

オシッコやウンチを我慢する

 

留守番中、ずっとオシッコやウンチを我慢してトイレしない場合は、屋外でしか排泄できず、飼い主さんが散歩に連れて行ってくれるまで待っている可能性があります。

 

<対処方法>

トイレを我慢すると、さまざまな病気につながることもあるので、室内で排泄できるようにトレーニングする必要があります。

 

分離不安症に注意

犬の「分離不安の症状」は、飼い主不在時に決まって生じる極端な行動のことです。

不安から生じる「過剰な吠え」「不適切な排泄」「破壊行動」などがあり、飼い主の外出後30分以内に始まると言われています。

 

<対処方法>

一緒にいても距離を置く。

犬が何かに怖がっても飼い主自身が平常心で対応する。

外出時・帰宅時の対応を改善する。

基本的なトレーニングをやり直す。

獣医師に相談する。

 

犬が上手に留守番するためのコツ

 

長時間愛犬に留守番させなければならない時は、ひとりにさせてかわいそうという気持ちだけでなく、家の中のものが壊されてしまわないか心配でもあります。

どうしたら上手に留守番させることができるのでしょうか。

ここでは、愛犬が安心して留守番できるようにコツをいくつか紹介します。

 

留守番の前に散歩や遊びをたっぷり行っておく

留守番をさせる前は、散歩へ連れて行きましょう。

ただ歩かせるだけでなく、公園に寄って体をたくさん動かすと良いです。

あまり時間がない時は、いつもとコースを変えるだけで刺激になります。

 

帰宅後に犬との時間を十分確保して満足させてあげる

長い時間留守番させて帰宅したら、まずは愛犬の興奮状態が落ち着くまで待ちましょう。

興奮がおさまってきたら、コミュニケーションをたっぷりとってあげましょう。

この時、飼い主さんも落ち着いて冷静に対応することが大切です。

飼い主さんもハイテンションに接すると、犬の興奮を煽ってしまいます。

また、コミュニケーションの時間は、テレビを見ながらやスマホを触りながらではなく、愛犬と一対一でしっかりと向き合いましょう。

おもちゃで一緒に遊んだりブラッシングしたり、ゆっくりと穏やかに過ごすことで不安も解消されて絆が深まります。

 

ひとりで遊ぶことに慣れさせる

 

留守番中に退屈させないために、ひとりで遊んでいられるようにすることも大切です。ひとり遊びが上手にできれば、飼い主さんがいなくても寂しさを紛らわすことができます。

ただし、犬におもちゃを与えただけでは、なかなか興味を持ってくれないかもしれません。犬が興味を持って楽しく遊べるように、飼い主さんが一緒に遊んであげましょう。

 

留守番に特別感を与えない

「留守番は嫌なこと」というイメージを与えないのがポイントです。

留守番の練習をする際、最初は犬と一緒にいた部屋から飼い主さんだけが出て、ほんの少しの時間だけ犬を部屋にひとりにさせるところから始めます。

そうすることで「飼い主はたまにいなくなるけど必ず帰って来る」ということを学び、安心して待てるようになります。

また、愛犬の留守番の訓練で大切なことは、留守番に特別感を出さないことです。

家を出る時に申し訳なさそうにしたり、「行ってきます」と何度も声をかけたり、過度にスキンシップを取ったりすると、犬は違和感を覚え不安な気持ちを増幅させてしまいます。

出かける時は、声をかけずにさりげなく部屋を出るようにしましょう。

犬がおもちゃに夢中になって遊んでいる時など、飼い主さんから気をそらしている時に出かけるのがおすすめです。

帰宅後も「ごめんね!」「寂しかったね!」とすぐに声をかけたくなりますが、平静を装って部屋に入りましょう。

そして、犬が飼い主が帰って来たことに喜び、興奮がある程度おさまって落ち着いてきたら、声をかけたり褒めたりしてあげてください。

過度に甘やかしたりかまったりすると「分離不安症」を誘発して、留守番中に嘔吐や下痢など体調不良を引き起こしてしまいます。

また、外出しようとすると、強く吠えるなどしてなかなか出かけられなくなってしまいます。

飼い主さんはいつも冷静を保ち、「留守番は特別なことではない」と認識させることが大切です。

 

一時預かりサービスを利用する

飼い主が丸1日外出したり1泊の旅行に出かけたりする場合は、家を留守にする時間が長すぎるので、愛犬に留守番させるのは危険です。

このような場合は、ペットシッターを依頼したり、動物病院やペットホテルなどに預けたりしましょう。

ペットホテルは24時間スタッフが常駐しているところが多く、ドッグラン、トリミング、散歩、見守りWebカメラなどさまざまなサービスを用意しているところも増えています。

愛犬に最適な過ごし方に配慮している施設も多いので、安心して預けることができます。

多頭飼いの場合は料金が高くなりますが「同室割引プラン」を用意しているペットホテルもあるのでおすすめです。

また、老犬や寝たきりの犬にも対応したペットホテルも増えてきています。

なお、ペットホテルを利用する場合は、ワクチン接種の証明書を提出する必要があります。

その他、用意するものをよく確認してから利用しましょう。

 

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犬の留守番の時間はどのくらい?注意点と対処法 まとめ

 

犬は寂しがり屋でひとりにされるのが苦手な動物ですが、共働きや一人暮らしだと、どうしても留守番をさせなければなりません。

しかし、いきなり長時間留守番させると、パニックになって吠えたりものを壊したり、暴れたりなどの問題行動を起こしてしまいます。

愛犬がひとりでも落ち着いて留守番できるようになるには、しっかりと留守番トレーニングをさせて、快適な環境を整えてあげることが大切です。

ただし、留守番にどんなに慣れた犬でも、ひとりで留守番できる時間には限界があります。その時間は絶対に超えないように注意してください。

それに、上手に留守番できる犬でも、飼い主さんがいない時間が長く続くのは、不安や寂しさでいっぱいです。

家に帰ってきて愛犬が落ち着いたら、たっぷりとケアしてあげてください。

愛犬との生活がもっと楽しくなりますように。

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