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前十字靭帯損傷

犬の前十字靱帯損傷|症状や治療法を解説します

前十字靱帯損傷は犬によくみられる膝関節の病気です。

小型犬から大型犬までどんな犬にも起こりうる病気です。

この記事では症状や治療法について解説します。

 

前十字靱帯損傷とは

 

前十字靱帯とは大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)をつなぐ人体の一つで、膝の関節を支える役割があります。

この靱帯が緩む、徐々に切れる(部分断裂)、完全に切れる(完全断裂)といった損傷を受けると膝関節がグラグラと不安定になって歩きにくくなります。

犬の場合は激しい運動が原因となる人間とは違い、靱帯自体が弱ってくること(靱帯の変性)が損傷の大きな原因だと考えられています。

治療は外科手術が一般的ですが、損傷が進行して関節内に慢性的な炎症が起きていると、手術後に関節痛が残ることがあります。

いずれにしても早期の発見と治療が大切になってくる病気です。

 

前十字靱帯損傷の原因

 

主な原因は『靱帯自体が脆くなること』と『ケガ』です。

靱帯は繊維の束のような構造になっており、一気に切れるというよりは少しずつ緩んだり断裂したりします。

靱帯自体が脆くなる理由は分かっていません。

靱帯の変性は両膝で起こっていることが多く、片側を損傷した犬の30~50パーセントの割合で、1~2年以内に反対側の損傷が起きるとされています。

また、交通事故などで急激に強い力が加わることで靱帯が完全断裂することが原因になることもあります。

 

前十字靱帯損傷の主な症状

 

前十字靱帯損傷は歩き方に異変が現れます。

損傷の度合いによっては数日で症状が見られなくなることも。

損傷が進行していると、症状が出ては消えてを繰り返しながら悪化する傾向があります。

 

【 主な症状 】

・ 歩くたびに膝がカクカクする
・ 後ろ足を引きずって歩く
・ 動き出すときに足がこわばる
・ 体重を掛けないようにケンケン歩きをする
・ 後ろ足を地面につけずに上げて歩く

この病気は1~2歳の若い犬も起こりますが、6歳~7歳を過ぎた中年期以降の犬に起こることも多い病気です。
関節炎を併発していると痛みの症状が出ることがあります。

前十字靱帯損傷の検査について

 

前十字靱帯損傷の診断ではまず座り方を見る視診、膝の腫れや動きを確認する触診を行います。

舞十字靱帯が完全断裂している場合はこの2つの検査でほぼ診断確定することができませうが、他の検査も行い総合的に診断を行います。

関節の軟骨や脂肪の状態を確認したり、関節炎を引き起こす他の病気の可能性を確かめたりして正確に診断をしていきます。

関節周りの骨や軟骨の位置、膝関節内の脂肪の位置を確認すし、炎症があるかどうかを調べる『エックス線検査』や、リウマチなどの関節炎を引き起こす他の病気と区別するための『細胞診/関節駅検査』、靱帯の損傷の度合いを調べるための『関節鏡検査』などが行われます。

 

前十字靱帯損傷の治療方法

 

前十字靱帯損傷としんだんされたら、外科手術で膝関節の動きを安定させるのが一般的です。

金属のプレートで脛骨の形を共生するTPLO法、人口靱帯を使うFLo法などの手術方法があります。

一方で持病や高齢などの理由で全身麻酔が難しい場合は内科療法の選択肢もあります。

運動の制限や鎮痛剤の使用、サプリメントの投与や体重管理などで対応します。

 

前十字靱帯損傷の予防・早期発見のポイント

 

予防方法

とにかく太らせないことが最重要の予防方法です。

肥満はこの病気に直結しやすく、実際前十字靱帯損傷と診断された犬の多くは肥満気味である確率が高いようです。

体重の増加は人体に負担を掛けるため、適正体重をキープしましょう。

また『滑る』動作も膝関節への負担になります。

カーペットを敷くなど、日常生活で膝に負担が掛からない環境を準備してあげましょう。

 

早期発見のポイント

『歩き方がおかしい』と感じたら早めに受診して下さい。

歩き方がおかしくても数日で元の歩き方に戻ることも多く、飼い主さんが気にしないケースもあります。

症状は出ないものの損傷は進行して、関節内の炎症が慢性化するケースもあります。

その場合は主日後も関節の痛みが残りがちになります。

犬は言葉をしゃべることができません。

あなたの大切な愛犬が元気でいられるように、おかしいと思ったらすぐ病院へ連れて行ってあげて下さい。

 

前十字靱帯損傷と併発する病気

前十字靱帯の損傷は少しずつ進行することが多く、それに伴って膝関節もじわじわとダメージを受けていきます。

前十字靱帯損傷と診断された時は膝関節が炎症を起こしていることも多いのです。

膝関節の軟骨が炎症を起こす関節炎、大腿骨と脛骨の間にある半月板の損傷が併発しやすい病気となります。

膝蓋骨脱臼を悪化させることもあります。

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