動物は言葉を話せない分、体調不良や病気になってしまったときにすぐに気が付けないことがあります。
愛犬も人間とと同様様々な体調不良が起きることがあります。
愛犬の体調不良はどのようなものがあるのでしょうか。
また体調不良のしぐさやサインに、私たち飼い主は気が付いてあげることが大切です。
この記事ではいぬのきもちの特集記事を引用しながら、人間と共通して起こる犬たちの体調不良について見ていきましょう。
前回の記事はこちら。
■ 【 人間と同じ?? 】犬の体調不良(その1)
動物は言葉を話せない分、体調不良や病気になってしまったときにすぐに気が付けないことがあります。 愛犬も人間とと同様様々な体調不良が起きることがあります。 愛犬の体調不良はどのようなものがあるのでしょうか。 また体調不良のし[…]
犬の体調不良①: 『全身』
ぎっくり腰
いわゆる急性腰痛のことで、椎間板ヘルニアの他加齢による変形性腰椎症の症状の一つとして見られます。
ただし、脳腫瘍が原因で原因で腰が抜けることもあるので愛犬が突然座り込むなどの行動が見られたら要注意です。
筋肉痛・関節痛・神経痛
筋肉の構造は犬も人もほぼ同じです。
病気やケガがないにも関わらず体を触ると痛がる場合は筋肉痛が原因かもしれません。
変形性関節疾患(リウマチ)の他椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛など、関節痛や神経痛もあります。
むくみ
むくみは何らかの原因で皮下組織に体液が過剰に溜まる症状のことです。
この症状は犬でも見られます。
タンパク質定価の他、心臓や腎臓などの病気が原因で血液の循環がうまくいかないと全身で発症することがあります。
胃もたれ
胃のむかつきや消化不良のことを指しますが犬でも見られる症状です。
車酔い、食べすぎ、早食い、誤食などにより胃が炎症を起こすほか、細菌やウイルスに感染して起こることもあります。
胸やけ
胃から遺産が逆流することにより、胸が焼けるような痛みや違和感を覚える症状です。
逆流性食道炎を起こしている犬で見られます。
食事時でもないのに、愛犬が口の中でくちゃくちゃと音を立てていたら、注意して下さい。
冷え性
人間では全身や手足、下半身などの体の一部や全身が冷えて辛い症状です。
血液の循環異常を起こしている犬ではあり得ます。
ただし、犬は四足歩行するため、血液が下に下がりやすく多くはなさそうです。
貧血・めまい
犬でも見られる症状です。
特に注意したいのが耳の三半規管で平衡感覚をつかさどる前庭神経の異常(前庭疾患)で、シニア犬が突発的に起こすほか、腫瘍が原因で起こることがあります。
ふらつきや眼球振動が見られたらすぐに受診して下さい。
■ 犬の貧血|実は食事や食材が原因ではないことがほとんどです
犬も人間と同様貧血の症状ができることがあります。 鉄分が不足が貧血の一番の原因と思われがちで、鉄分の多いものを摂取することで改善されると考えている人が多いと思います。 したがって食事やサプリメントなどで改善すると思われがちですが[…]
低血圧・高血圧
人間のように測定する機会が少ないので異常に気が付きにくいですが、犬でも同じ症状が見られます。
心臓病や腎臓病、内分泌系などの基礎疾患がある犬では併発しやすく、特に高血圧は血管や心臓への負担が大きいため要注意です。
犬の体調不良②: 『心に関すること』
うつ病
現代病として知られているうつ病ですが、犬でも見られる心の病気の一つです。
飼い主さんと離れると極度に不安がる分離不安症のほか、自分の尾を追いかけ続けるなどの行動が見られる常同障害などがあります。
コロナ禍で飼い主さんの環境も変化することも多い昨今の事情で注意すべき症状の一つだと考えられます。
■ 犬の常同障害(強迫性障害)の症状・治療法・予防法と治療費用
犬の常同障害という病名を聞いたことはありますか。 犬も私たち人間と同様、ストレスや不安を感じます。 いつも自分のしっぽを追いかけている、自分の体を舐め続けるなどの症状が見られます。 愛犬が常同障害かも、と思ったときに私たち[…]
■ しぐさから分かる|犬のストレスのサイン20パターン
犬にも人間と同様ストレスを感じます。 ただし犬と人間の違いは、ストレスを感じていることを『言葉にできるか』という点です。 言葉が離せない犬たちは、『しぐさ(行動)』でストレスを表現します。 このストレスのサインは、『カーミ[…]
PTSD
強くストレスを受けるような体験から発症するもので、犬でも見られます。
交通事故や虐待などのほか、生死にかかわる体験をした災害救助犬などで見らることも。
海外の調査によれば、戦地に赴いている軍用犬の約5パーセントが発症しているそうです。
パニックを起こしたり、攻撃的な反応をすることがあります。
円形脱毛症
人では主にストレスなどが原因で、頭髪の一部が部分的に抜けてしまうことを指しますが、犬でも見られる症状です。
溜まったストレスを解消しようと、自分の被毛をなめたり引っ張ったりしてしまうことで一部分が脱毛してしまうことがあります。
偽妊娠
ホルモンの影響によって妊娠していないにも関わらず、乳腺が張ったり乳汁が分泌されるなど、妊娠に似た変化が見られる症状で避妊手術を受けていないメスに見られます。
ぬいぐるみを離さなくなるなど、まるで子育てをしているようなしぐさを見せることもあります。
認知症
加齢によって脳細胞や自律神経がうまく機能せず、認知力が低下して夜鳴きやそそう、徘徊などが見られる症状で、犬でも起こるものです。
近年では医学の発達や食生活の改善などで犬の寿命も延び、人と同様に高齢化が進んでいるため、どの犬でも見られるようになりました。
■ 犬の認知症|症状や予防方法、介護に役立つ情報
犬も人間と同様認知症にかかります。 このことは最近では広く知られていますが、犬の平均寿命も延びる一方で高齢犬の認知症に悩む飼い主さんも増えています。 ネットで検索すると、【 犬 認知症 安楽死 】というような背筋が寒くなるような[…]
犬の体調不良③: 『その他』
片頭痛
人ではこめかみや目のあたりがズキズキと痛む症状です。
犬でも脳腫瘍や脳炎」など、脳神経系の異常が見られている時に起こりうると考えられます。
愛犬が頭を触られることを急に嫌がるようになったら注意しましょう。
気象病
気候や天気の変化で気圧が変動することで人が身体的に不調をきたすことを起床病と近年呼ぶようになりました。
犬でも見られる症状で、低気圧が近づくとてんかん発作が起こりやすくなることは科学的にも証明されているようです。
味覚異常
食べ物小野味を感じにくくなる症状のことですが、犬でも起こりうるものです。
味の好みが変わったというほか、歯周病などの歯の病気や脳腫瘍が原因のこともあるので、フードの食べ方に異変が見られたら念のために受診すると安心です。
仮病
病気でないのに病気のふりをすることを指しますが犬でも見られます。
飼い主さんが気にかけてくれたなど、犬に都合のいいことがおこると繰り返すこともあります。
本当に病気のこともあるので、受診はした方が安心です。
愛犬の体調不良を予防するための5つのヒント
今回の記事で紹介した愛犬たちの体調不良、体調不良は飼い主さんがすぐに気が付き病気を予防してあげることが何よりも大切になります。
愛犬の体調不良に気が付くための方法について、以下5つご紹介をします。
愛犬の行動を数値で把握する
体調不良になると、愛犬のしぐさや行動に異変が見られることがあります。
例えばご飯を食べる量や時間、ウンチの量が回数などを数字で記録しておくことで愛犬の体調変化に敏感に気が付くことができます。
愛犬の動画や写真を日常的に撮る
毎日一緒に生活をしていると、外見の細かい変化に気が付きにくくなるものです。
日常的に愛犬の写真や動画をたくさん撮っておけば、被毛の色やツヤ、立ち方や歩き方などの変化を見比べることができます。
仮に体調の異常があった場合でも、いつから変化が起こったのかを見返すこともできるのでオススメの方法です。
自分が同じ体調不良ならどうしてほしいか考えてみる
犬と人は違う生き物なので、全てを人の尺度で考えるべきではありませんが、『自分だったらどうしてほしいか』と考えてみましょう。
愛犬に寄り添うためのヒントになるはずです。
天気予報で気圧をチェックする
犬も人も些細な環境の変化が体の異変を引き起こすきっかけになることがあります。
特に繊細なタイプの犬は気圧の変化や天候の変化で体調不良を引き起こすことがあります。
天気予報をまめにチェックすることでこうした変化に気が付くことがあります。
【 人間と同じ?? 】犬の体調不良 まとめ
いかがでしたでしょうか。
愛犬も私たち飼い主である人間と同じような体調不良が起こることがよくお分かり頂けたでしょう。
犬たちは体調不良になっても、飼い主に言葉で訴えかけることができません。
そのため、愛犬の体調不良のサイン・しぐさにいち早く気が付き、予防してあげることが何より大切になります。
愛犬を毎日興味深く観察してみましょう。
コミュニケーションを取ってみましょう。
そうした飼い主さんの行動が、愛犬の体調不良をいち早く知る一番の方法になるはずです。