保護団体から引き取られた恵まれない環境下で生活していた犬や猫たち、また保健所で過ごすことを余儀なくされている犬や猫たちをき取りたいと考える方が増えてきています。
彼ら・彼女らを引き取り、保護犬や保護猫の里親になることは、殺処分されそうになっている命を助けることにつながります。
しかし街でよく見かけるペットショップと異なり、保健所や保護団体から引き取るためにはどのような条件が必要になるのでしょうか。
そこで今回は、保健所や保護団体から犬や猫を引き取る条件を5か条にまとめてみました。
すべての団体がこれに一致してるものではありませんがご自身がどれだけ条件を満たすことができるかの確認にご利用下さい。
保護犬を引き取るために必要な条件①: 終生飼育
犬は15年以上生きる動物です。
その間に病気をしたりケガしたりする可能性もあります。
また飼い主さんの事故や病気、転勤など様々な理由で飼育が難しくなることが考えられます。
それでも終生飼養することが出来ますか。
終生飼育、つまり一生の面倒をみるということです。
年を取れば病気やケガもしやすくなりますし、病院に行く機会が増えるなど飼い主さんの負担も増える可能性があります。
それでも、あなたは保護犬を引き取る覚悟がありますか。
保護犬を引き取るために必要な条件②: 飼育にかかる費用
犬と暮らしには、お世話するための時間や費用がかかります。(譲渡費用がかかる団体もあります。)
ドッグフード、ワクチン接種、トイレシート、トリミングなど、1頭につき年間10~20万円ほどかかります。
その費用を捻出できるだけの経済的余裕はありますか。
ペットも人間同様に生活にはお金がかかります。
ペットを飼育するということは当たり前ですがお金がかかる話なのです。
そのため必要最低限の経済的余裕が必要になります。
保護犬を引き取るために必要な条件③: ペット飼育可能な家であること
これは非常に基本的なことなのですが、賃貸物件や集合住宅であれば、ペットの飼育条件に関する設定がされているか(つまりペット飼育可能であるか)ということです。
日本国内の賃貸物件の場合はまだまだペット飼育不可の物件が多く、ペットを飼いたくても飼えないことが多いのが現状です。
ペット飼育不可の物件でペットを飼育することは、賃貸借契約違反になり、罰金及び即時退去が求められる可能性があるため絶対にやめましょう。
また、家族のなかにアレルギーをもっている方がいないかどうかも非常に大切になります。
保護犬を引き取ってから家族に動物アレルギーがあることが判明し、結局飼うことができなくなるといったことはあってはなりません。
保護犬・保護猫を引き取るには、動物アレルギーの家族がいないか事前に検査を行いましょう。
そして小さなお子様がいらっしゃる場合には、犬の扱いについて保護者の方による適切な監督が必要です。
保護犬を引き取るために必要な条件④: 家を留守にする時間
飼い始めの留守時間は、子犬の場合で4時間、少年犬・成犬でも8時間を超えることはないでしょうか。
四六時中過ごすことはできなくても、愛犬・愛猫が一人で留守番する時間は上記以内であることが望ましいです。
引き取ったはいいものの、飼い主さんが毎日長時間不在の状態では愛犬・愛猫の発達にも良くない影響がありますし、病気やケガなどに気が付きにくいということにもつながります。
引き取ったのであれば、家族としてじっくりと過ごすことができる時間が必要です。
愛犬・愛猫はあなたが寂しい時だけ一緒にいて気を紛らわしてくれる都合のよい存在ではありません。
保護犬を引き取るために必要な条件⑤: コミュニケーションを取ること
散歩、スキンシップ、しつけ、など犬のために時間を使えますか。
これもごく当たり前のことなのですが、保護犬・保護猫を引き取り家族となったならば、お散歩に一緒にいたり、家で一緒に過ごしたり、食事の準備やしつけ、病院へ連れていくなど一緒に過ごす時間を取ることができることが重要です。
お世話をするための時間や一緒に遊ぶ時間など、家族・パートナーとして生活するための時間を確保することも大切です。
【 これから検討する飼い主さんへ 】 保護犬を引き取るために必要な条件5か条
保護動物の里親になるには、保護主が提示する条件をクリアしなくてはなりません。
今回ご紹介した条件は必要最小限の条件ですが、この条件がクリア出来ればまずは保護団体でトライアル(一時お預かり)で犬との相性を見ていきます。
それは時に、「そこまで厳しくしなくても」と感じるものかもしれませんが、
保健所や施設にいる犬や猫は、引き取り手が見つからなければ殺処分されてしまいます。
そのため、二度と捨て犬(猫)や迷子犬(猫)にならないために、保護犬や保護猫の引き取りには厳しい条件が設けられています。
しかし、これはどんなペットを迎え入れるうえでも大切な条件ですよね。
ペットはおもちゃではなく、一緒に暮らす家族です。
保護犬を里親に迎えようと考えられている方が、この子となら一生一緒に暮らしたいと思える出会いがありますように。