犬も人間と同じでかかりやすい病気があります。
犬種や年齢によってもかかりやすい病気は違います。
この記事では犬がかかりやすい病気のランキングをお伝えするとともに、平均的な治療費用と病気の症状もご紹介します。
ペットの治療費は基本的に全額負担です。
飼育が多くなっているMIX(雑種)も含め、全17犬種について病気ランキングを掲載しています。
この記事を読めば犬種ごとにかかりやすい病気も分かるため、ペット保険の加入を検討している方にもお役立ちの内容です。
- 1 犬の病気ランキング【 総合 】
- 2 犬種別かかりやすい病気ランキング①: トイ・プードル
- 3 犬種別かかりやすい病気ランキング②: チワワ
- 4 犬種別かかりやすい病気ランキング③: ポメラニアン
- 5 犬種別かかりやすい病気ランキング④: マルチーズ
- 6 犬種別かかりやすい病気ランキング⑤: ヨークシャー・テリア
- 7 犬種別かかりやすい病気ランキング⑥: パピヨン
- 8 犬種別かかりやすい病気ランキング⑦: ミニチュア・シュナウザー
- 9 犬種別かかりやすい病気ランキング⑧: パグ
- 10 犬種別かかりやすい病気ランキング⑨: ミニチュア・ダックスフンド
- 11 犬種別かかりやすい病気ランキング⑩: カニーンヘン・ダックスフンド
- 12 犬種別かかりやすい病気ランキング⑪: シー・ズー
- 13 犬種別かかりやすい病気ランキング⑫: 柴犬
- 14 犬種別かかりやすい病気ランキング⑬: ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- 15 犬種別かかりやすい病気ランキング⑭: ゴールデン・レトリーバー
- 16 犬種別かかりやすい病気ランキング⑮: フレンチ・ブルドッグ
- 17 犬種別かかりやすい病気ランキング⑯: ジャック・ラッセル・テリア
- 18 犬種別かかりやすい病気ランキング⑰: MIX/雑種(体重:10kg未満)
- 19 犬種や年齢によってはペット保険に加入することも選択肢です
- 20 犬種別かかりやすい病気ランキング|犬種別の特徴や治療費用もズバッとわかります まとめ
犬の病気ランキング【 総合 】
まずは犬種を問わない犬の病気ランキング(及び平均的な治療費用)をご紹介します。
ランキングはアイペット損害保険株式会社 ペットの傷病ランキングを元に作成しています。
犬のかかりやすい病気のランキングトップ10のうち、第1位は皮膚炎でした。
被毛に覆われている犬ならではの皮膚に関する病気が一番かかりやすい病気になっており、平均的な治療費は12,500円でした。
第2位は外耳炎です。
耳が大きく垂れさがっている犬種が特にかかりやすい病気です。
第3位は下痢、第4位は腫瘍(がん)となっています。
異物の誤飲も犬にはよくあることですが、飼い主がある程度気を付けることで防ぐことができます
第6位は胃腸炎、第7位は骨折、第8位は嘔吐となっています。
第9位の歯周病については、犬の70%以上がかかっているとも言われており、日々のケアが必要な病気です。
犬は虫歯にはほとんどならない代わりに歯周病になりやすいと言われています。
第10位は膝蓋骨脱臼です。
膝蓋骨脱臼は別名パテラ(Patellar Luxation)と言われる病気で特にトイ・プードルに多く見られる病気です。
犬種別かかりやすい病気ランキング①: トイ・プードル
ここからは犬種別の病気のランキングと平均的な治療費用を発表します。
資料はどうぶつ診療費ドットコムのデータを元に作成しています。
犬種別に1位~5位までのかかりやすい病気と治療費用をご紹介します。
一番右枠の『割合』はランキングの犬種(この資料ではトイ・プードル)のうち、何パーセントが該当の病気にかかったことがあるかという統計データとなります。
まずはトイ・プードルからです。
トイ・プードルのかかりやすい病気ランキングの第1位は『外耳炎』でした。
被毛が多く耳も大きな犬種ですから、耳のケアが大切になります。
犬種別かかりやすい病気ランキング②: チワワ
犬種別かかりやすい病気ランキング、チワワの場合も第1位は外耳炎でした、
第4位の弁膜症は心臓病のことです。
心臓病も様々ありますが、犬の中で最も多い心臓病は『僧帽弁閉鎖不全症』です。
僧帽弁閉鎖不全症は心臓の左心室から左心房へ血液の流れが逆流することを防ぐ弁(僧帽弁)に異常が発生する病気です。
治療費も一概にいくらとは言えませんが、心臓病という性質から非常に高額になる傾向があります。
チワワ全体の3.6%がかかる病気です。
ペット保険に早めに加入をしておくことで、万が一の場合に備えることができます。
犬種別かかりやすい病気ランキング③: ポメラニアン
犬種別かかりやすい病気ランキング、ポメラニアンの第1位は外耳炎でした。
皮膚炎にもかかりやすい犬種であることが分かります。
皮膚炎は原因や炎症の程度によって大きく治療費が異なります。
日頃からのブラッシングやノミ・ダニなどの駆除、シャンプーなどとにかく被毛と皮膚を清潔に保つことが予防の基本となります。
犬種別かかりやすい病気ランキング④: マルチーズ
犬種別かかりやすい病気ランキング、マルチーズのかかりやすい病気第1位は外耳炎でした。
チワワと同じく弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)がランキングの第5位となっています。
弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)は遺伝や高齢などが原因で引き起こされる病気です。
チワワやマルチーズなどの小型犬に特に多く見られますが、高齢になると犬種問わず病気になる可能性があります。
こうした大病に備えるためには、愛犬が若い時からペット保険に加入することが有効な手段になります。
具体的なデータを元に、ペット保険に加入すべきか否かを検証した記事はこちらです。
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犬種別かかりやすい病気ランキング⑤: ヨークシャー・テリア
犬種別かかりやすい病気ランキング、ヨークシャー・テリアの第1位は外耳炎でした。
被毛も長い犬種であり、皮膚に関する病気にも注意が必要です。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑥: パピヨン
犬種別かかりやすい病気ランキング、パピヨンの第1位は胃腸炎でした。
第4位の尿結石は尿路結石症と呼ばれ、尿の中のミネラル成分が結晶化(石のようになる)し、腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器で結石となり様々な症状が引き起こされる病気です。
治療費用も高額であり、注意が必要な病気となります。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑦: ミニチュア・シュナウザー
犬種別かかりやすい病気ランキング、ミニチュア・シュナウザーの第1位は外耳炎でした。
被毛も長く皮膚に関する病気にも要注意です。
パピヨンと同じく尿石症(尿路結石症)にもかかりやすい犬種です。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑧: パグ
犬種別かかりやすい病気ランキング、パグの第1位は外耳炎でした。
パグは超短頭種(いわゆるペチャ顔)であり、他の犬種に比べ目が傷ついたり目の病気になるリスクが高い犬種です。
また顔のしわが特徴的でもあり、汚れや細菌が付着して取れにくい犬種です。
そのため皮膚に関する病気には大変注意が必要になります。
他の犬種のランキングにはあまり見られない膀胱炎もランクインしています。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑨: ミニチュア・ダックスフンド
犬種別かかりやすい病気ランキング、ミニチュア・ダックスフンドの第1位は外耳炎でした。
耳が大きく垂れさがっている犬種はいずれもかかりやすい病気となっています。
またダックスフンドといえばその体の長さから、椎間板ヘルニアになるリスクがかなり高いと言われています。
ミニチュア・ダックスフンド全体の実に5.1%がかかっている病気であり悪化すると手術が必要になることも。
その際の治療費も数十万単位となるため、かなり高額な治療費用を支払わなければなりません。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑩: カニーンヘン・ダックスフンド
犬種別かかりやすい病気ランキング、カニーンヘン・ダックスフンドの第1位は外耳炎でした。
ミニチュア・ダックスフンドとほぼ同じランキングになっています。
カニーンヘン・ダックスフンドはミニチュア・ダックスフンドをより小型にした犬種です。
とはいえ椎間板ヘルニアのリスクは高く、第4位にランクインしています。
病気にかかる割合は全体の3.3%です。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑪: シー・ズー
犬種別かかりやすい病気ランキング、シー・ズーの第1位は外耳炎でした。
短頭種であり目が傷つきやすい犬種であることから、ランキングの第2位は角膜炎となっています。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑫: 柴犬
犬種別かかりやすい病気ランキング、柴犬の第1位は外耳炎です。
短毛の犬種ですが皮膚に関する病気がランクインしています。
日頃からの被毛と皮膚の手入れには気を付けてあげたいですね。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑬: ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
犬種別かかりやすい病気ランキング、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの第1位は外耳炎でした。
第4位には膀胱炎がランクインしているのが特徴です。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑭: ゴールデン・レトリーバー
犬種別かかりやすい病気ランキング、ゴールデン・レトリーバーの第1位は外耳炎です。
被毛も長い犬種であり、皮膚炎などの皮膚に関する病気にも注意が必要な犬種であることが分かります。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑮: フレンチ・ブルドッグ
犬種別かかりやすい病気ランキング、フレンチ・ブルドッグの第1位は外耳炎でした。
今回紹介している犬種は外耳炎にかかりやすいようです。
注目すべきは皮膚に関する病気がランキングに3つも入っていることです。
これはフレンチ・ブルドッグにしか見られないランキングで、皮膚に関する病気の予防が大変重要であることが分かります。
フレンチ・ブルドッグを飼っている、もしくは飼うことを検討している方は、皮膚のケアには十分気を配ってあげましょう。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑯: ジャック・ラッセル・テリア
犬種別かかりやすい病気ランキング、ジャック・ラッセル・テリアの第1位は外耳炎でした。
胃腸の炎症や皮膚炎にも気を付けてあげたい犬種であることが分かります。
犬種別かかりやすい病気ランキング⑰: MIX/雑種(体重:10kg未満)
犬種別かかりやすい病気ランキング、最後はMIX犬です。
MIX犬は純血種に比べて病気しにくいなどと言われることはありますが、病気する時はします。
これまでご覧頂いていた他の犬種の中でよく見られる病気の名前が連なっていることがお分かり頂けるでしょう。
実はポメラニアンのランキングと全く同じ並びのランキングになっているのです。
犬種や年齢によってはペット保険に加入することも選択肢です
犬と言えば外耳炎、というほどに外耳炎にかかる割合が高いことが統計データから分かりました。
しかし犬種によってかかりやすい病気というのは異なることが分かります。
マルチーズやチワワに多い心臓病、ダックスフンドに多い椎間板ヘルニアなどは手術を伴う病気であり、治療にかかる医療費も数十万円以上とかなり高額になります。
犬種ごとのランキングの5位には登場していませんが、犬の傷病全体のランキングの第7位は骨折です。
本資料では骨折の治療費を13万円程度と記載していますが、骨折の程度や入院などを伴う治療によっては30万円をこえる治療費がかかるというケースもあるようです。
ペットの医療費用は基本的に全額負担となります。
そのため特に手術を伴うような大きな病気をする可能性がある犬種は、ペット保険に加入することも愛犬の健康を守るための一つの選択肢です。
愛犬が大病した時に治療費用を支払えず、適切な治療を受けさせてあげることができないということにならないようにしておくことが飼い主としての愛ではないでしょうか。
外科手術を受ける必要がある場合には、ペット保険に加入をしていると非常に安心です。
犬が受ける外科手術のランキング、手術費用の相場については別の記事にしています。
本記事と合わせてお読み頂くことで、愛犬の病気に対する理解が深まるでしょう。
■ 犬の外科手術ランキングと手術費用の相場を大公開します
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興味がある方は是非参考にして頂けるとうれしいです。
犬種別かかりやすい病気ランキング|犬種別の特徴や治療費用もズバッとわかります まとめ
愛犬のかかりやすい病気を事前に把握しておくことで、病気の予防や実際に病気になった時の対処ができます。
犬も生きていますから病気になったりケガをすることもあります。
こうしたこともひっくるめて、愛犬との共同生活を楽しむために基本的な病気のことは理解しておくと安心ですね。
今回の記事のまとめです。
・ 胃腸炎、嘔吐、皮膚炎などは犬種共通でかかりやすい傾向があります
・ 手術を伴う病気にはペット保険の加入を検討することも有効です