犬の外科手術ランキングと手術費用の相場を大公開します

この記事では犬に多い手術をランキング形式でご紹介します。

そして手術に必要な費用の相場についてご紹介します。

動物病院で請求された手術費用が妥当なのかということを確認することができます。

また愛犬が手術を受けなければならない場合に、費用が払えないとならないためにあらかじめ手術費用の相場を知っておくことが大切です。

ペット保険の加入を検討している方にもぜひ読んで頂きたい記事となっています。

【 犬・猫 】総合手術ランキング

はじめに犬・猫が受けることが多い外科手術をランキング形式で発表します。

資料はアイペット損害保険株式会社　ペットの傷病ランキングを元に作成しています。

治療費として記載されている手術費用は、アイペット損害保険株式会社が収集した犬・猫の手術費用の平均となっています。

犬・猫の外科手術のランキング総合第１位は腫瘍（がん）でした。

第２位は多くの犬が悩まされる歯周病です。

第３位は異物誤飲による手術となっており、飼い主が十分に注意することが必要です。

第４位は膝蓋骨脱臼は別名パテラ（Patellar Luxation）と言われる病気で特にトイ・プードルに多く見られる病気です。

第５位は骨折、第６位は子宮蓄膿症、第７位尿結石（尿路結石症）と続きます。

第８位はダックスフンドに多い椎間板ヘルニアです。

第９位は前十字靭断裂、同率第１０位は白内障と大腿骨頭壊死症となっています。

この記事で紹介する犬の手術費用について

これからご紹介する手術費用は、銀座ペットクリニックの診療費用データをベースにご紹介しています。

同院は公益財団法人日本獣医師会の調査によって発表されている、全国平均の手術費用を元に設定されています。

そのため、非常に透明性の高い価格設定だと言えます。

費用は税抜きの記載となっています。

先ほどの外科手術ランキングの手術費用は犬・猫総合の費用です。

これからご紹介する手術費用は犬専門の手術費用となります。

手術ランキングにランクインしている外科手術は赤文字（腫瘍（がん）は緑文字）にしています。

犬の手術費用の相場①：　消化器系の手術費用

歯周病（歯肉炎・歯周炎）

歯肉が炎症を起こすことを歯肉炎といい、歯肉の下の歯を支える歯周組織が炎症を起こすのが歯周炎です。

歯肉炎と歯周炎を総称して歯周病と呼びます。

犬の口腔内の病気で一番多い病気です。

犬は虫歯にはなりにくいかわりに歯周病になりやすいと言われています。

加齢とともに歯周病にはなりやすく、３歳以上の犬の実に８０パーセント以上が歯周病にかかっているというデータもあります。

歯周病の初期は歯垢や歯石を除去、薬剤の投与などで治療を行います。

症状が進んでくると抜歯などの処置が必要になってきます。

一番の予防は歯磨きをすることに尽きます。

歯周病に関しては別の記事で詳しく紹介しています。

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犬の手術費用の相場②：　泌尿器系の手術費用

尿路結石症

尿路結石症は、尿に含まれるミネラル成分が腎臓や膀胱、尿道などの泌尿器で結石化する病気です。

結石の部位によって、腎結石、膀胱結石、尿道結石という具合に分類されます。

尿道が閉鎖している場合は尿道にカテーテル挿入して結石を膀胱に押し戻します。

それができない場合は点滴や手術による対処が必要です。

尿結石の予防には、食事療法により結石ができる成分の接種を控る、十分な水分を接種したり排尿がしやすい環境を整えてあげることが大切です。

犬の手術費用の相場③：　生殖器の手術費用

子宮蓄膿症

子宮蓄膿症とは、子宮内の粘膜に最近の感染が起こることが原因です。

通常は子宮粘膜の免疫で最近が侵入しても簡単に感染することはありません。

発情期の女性ホルモンの影響により、子宮粘膜が厚くなることで感染が起こりやすくなります。

避妊手術をしていない中高齢の犬に発症が多く見られます。

根本治療は卵巣と子宮の摘出手術となり、避妊手術と同じ手術ですがこちらの手術の方がリスクが高いです。

手術を行わない場合は抗生物質などの対症療法、女性ホルモンの作用を抑える薬を使用した治療などがあります。

完全な予防は若いうちの避妊手術です。

犬の手術費用の相場④：　骨関連の手術費用

前十字靱帯断裂

前十字靱帯断裂は後十字靱帯とともに太ももの骨（大腿骨）とすねの骨（脛骨）を結び付けている前十字靱帯が切れてしまう病気です。

前十字靱帯は、カレイなどで靱帯の強度が弱まったり、肥満による負荷などが原因で切れやすくなります。

膝に急な負担（外傷、急なジャンプなど）が掛かることでも靱帯が切れてしまうことがあります。

治療は内科的な治療と外科的な治療がありますが、重篤な場合は外科手術が必要です。

外科手術には様々な方法があるため、手術に当たってはかかりつけの獣医師に十分に相談した上で行う必要があります。

手術にかかる費用の相場は３５万円程度となります。

膝蓋骨脱臼症候群

膝蓋骨脱臼とは、膝蓋骨（皿と呼ばれるひざの骨）が内側もしくは外側に外れる症状をいいます。

トイ・プードルなどの小型犬に多く見られ、脱臼がクセになってしまうこともあります。

症状は無症状から歩行困難な症状まで様々です。

根本治療は外科手術になり、２０万円程度の手術費用が必要です。

予防方法としては愛犬をむやみにジャンプさせない、膝に負担が掛からないように肥満を防止すること、フローリングなどつるつるした場所をあまり歩かせないようにすることが大切です。

犬の手術費用の相場⑤：　皮膚系の手術費用

脳・神経系

椎間板ヘルニア

背骨同士をつないでいる椎間板（ついかんばん）が変形することで背骨の中にある脊髄（せきずい）を圧迫する病気です。

脊髄が圧迫されることで痛みや麻痺などの神経系の症状があります。

人間でも立ち仕事の多いお仕事に従事している人が椎間板ヘルニアになりやすいと聞いたことがあるかもしれません。

ダックスフンド、ペキニーズやビーグルなどの犬種が椎間板ヘルニアになりやすく、手術の費用は３５万円程度が相場です。

痛みだけの場合や軽度の麻痺であれば、お薬を中心とした治療を行いますが、重度になれば外科手術が必要になります。

日常生活の中での予防を行うことが大切です。

フローリングの床をあまり歩かせない、ジャンプや極端に走るなどの激しい運動は控えましょう。

肉球の部分の被毛を短くカットしてあげる、背中に負担が掛からないように体重管理などを特に気を付けることが大切です。

犬の手術費用の相場⑥：　循環器系の手術費用

犬の手術費用の相場⑦：　目に関する手術費用

白内障

手術ランキング第１０位の白内障は両目で５００，０００円程度と高額です。

白内障は目の水晶体の一部もしくは全部が白く濁る病気です。

視力が低下し、ものにぶつかるようになったり、暗いところを怖がるようになったりという行動障害が現れます。

白内障は加齢が原因（老年性白内障）であることが多いですが、２歳くらいまでの若い時（若年性白内障）にかかる可能性があります。

トイ・プードルやポメラニアンなどの犬種は注意が必要です。

白内障は早期発見できれば点眼薬などの内科治療で進行を遅らせることができると言われています。

必ずしも外科手術が必要ではありませんが、根本治療は外科手術になります。

普段から愛犬の行動や目をチェックして、異変を感じたらすぐに病院に連れて行ってあげて下さい。

犬の手術費用の相場⑧：　呼吸器系の手術費用

犬の手術費用の相場⑨：　内分泌・代謝性の手術費用

犬の手術費用の相場⑨：　血液の病気に関する手術費用

犬の手術費用の相場⑩：　避妊・去勢手術費用

最後に避妊・去勢の費用です。

望まれない繁殖を避けること、また病気のリスクを回避するためには避妊・去勢手術を受けさせた方がよい場合があります。

避妊・去勢手術はペット保険では適用できないことがほとんどですが、犬を飼い始めたなら手術を受けさせることについてはしっかりと判断することが大切です。

サイズによって手術費用に幅がありますが、避妊手術は４万円～７万円、去勢手術は３万円～５万円程度になります。

愛犬の手術費用を支払うことができますか

今回の記事ではかなりの種類の外科手術の手術費用の相場についてご紹介しました。

病気によって手術の費用はかなり差があります。

そして一つの病気でも、病気の程度によって手術費用やその後の経過を診るための費用が大きく変わってきます。

愛犬との生活を安心して送るためには、病気やケガの予防をしっかりしてあげることが一番大切です。

しかしながら、突発的な病気やケガを防ぐことは難しいこともあります。

愛犬が急な病気やケガで手術を受けることになった場合、手術代が支払えないという事にならないように事前に準備をしておくことは大切な事です。

犬のかかりやすい病気について事前に知っておくことで、ある程度の費用を貯蓄したり、愛犬に適したペット保険に加入することを検討してみてはいかがでしょうか。

別の記事では今回の外科手術ではなく、犬がかかりやすい傷病についてランキング形式で紹介しています。

犬種別のかかりやすい病気と治療費用も分かる内容になっています。

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